最近はスキンケアを一番頑張っている!Z世代の美容に関する意識調査
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が行った「Z世代の美容に関する意識調査」の結果をご紹介!15~24歳のZ世代を対象に行ったアンケートで、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューを実施。Z世代の最近の美容に関するあれこれが明らかに。
Z世代の美容に関するあれこれを調べてみました!
アフターコロナで脱マスクが進んでいる今日この頃。
コロナ渦前後でZ世代の美容についての意識はどう変化しているのでしょうか?
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者調査機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」は、Z世代の美容に関する意識調査を実施。
今回の記事では、そのアンケートで明らかになった
・コロナ禍後のマスクの着用状況と美意識の変化について
・美容情報の収集方法について
・診断コンテンツについて
・理想の自分について
を詳しくご紹介します。
コロナ禍後のマスクの着用状況と美意識の変化について
Q:あなたのマスクの着用状況を教えてください
まず最初に「あなたのマスクの着用状況を教えてください」と質問してみました。
すると、一番多かったのが「状況に合わせて外している(着けている事が多い)(39.0%)」で、次いで「常に外していない(34.2%)」「状況に合わせて外している(外していることが多い)(39.0%)」と続き、「常に外している」という人は7.6%と一番少ないという結果に。
このことから、「状況に合わせて外している(着けている事が多い)(39.0%)」「常に外していない(34.2%)」を合計した73.2%の人が現在でもマスクをする生活を送っていることが明らかになりました。
Q:あなたがマスクを外していない理由を教えてください
「あなたがマスクを外していない理由を教えてください」と聞いてみると、全体では「自分の感染を防ぎたいから(46.2%)」「習慣化してしまったのでなんとなく(45.4%)」「マスクの下の顔を見られるのが恥ずかしいから(43.9%)」が上位を占め、割合も大体同じくらいという結果に。
次に回答者を大学生と高校生で分け、高校生だけ見てみると、上位3つの内容は変わらないものの「周囲の人が外さないから(41.1%)」も回答数が多くなっていました。
このことから、自分の授業だけ出席したりと自由度が高い大学生より、クラスで同じ人達とずっと生活をしている高校生の方が周りの目を気にしやすい傾向があることがわかりました。
実際にグループインタビューでは、
・マスクを外したときの(相手が予想している自分の顔との)ギャップをどうしても考えてしまう。事前に『マスクを外すの緊張する』と言ってハードルを下げるようにしている(大学3年生)
・コロナ禍で太ってしまったので、マスクを外すなら痩せたい(高校3年生)
という回答が聞かれました。
Q:コロナ禍前からコロナ禍で意識が高まったものは?
「コロナ禍前からコロナ禍で意識が高まったものは?」と質問。
すると、「目元のメイクやケア(51.1%)」「スキンケア(47.2%)」「ヘア関連(47.0%)」がTOP3を占めました。
コロナ渦でマスクを着用するようになり、マスクで隠れていない目元や肌、ヘアに気を遣う人が増えたようです。
実際にグループインタビューでも、
「マスクをすると目元だけが見えるので、アイメイクの練習をしたり、アイメイクに関する動画を見始めた(高校2年生)」
「写真のときに目元だけ映って目立つのでまつ毛パーマを始めた(大学4年生)」
という意見がありました。
スキンケアに関しては、
・垢抜けるには髪と肌のケア必須と言われ、特にスキンケアを意識するようになった(大学3年生)
・コロナ禍で自分磨きへの関心が高まったと思う。メイクでもキレイになれるけど、ノーメイクでもキレイにならないと、自分が嫌な気持ちになる。グルテンフリーを実践し、特に食生活に気をつけてインナーケアをしている(大学3年生)
・自炊をはじめて、栄養バランスを気にするようになった(大学3年生)
という声が聞かれました。
Q:コロナ禍から現在で意識が高まったものは?
「コロナ禍から現在で意識が高まったものは?」と聞いてみました。
結果、「スキンケア(55.5%)」「目元のメイクやケア(53.2%)」「ヘア関連(50.0%)」「コスメそのものへの興味関心(49.5%)」「口元のメイクやケア(47.5%)」がTOP5を占め、全体的にコロナ禍の変化よりも数値が高くなりました。
このことから、コロナ禍で高まった美容意識が、さらに現在も高まっていることが読み取れます。
また、スキンケアのランキングが上がったのは、マスクを外す機会が増えたことにより、マスクで隠れていた部分もより綺麗にしようと考えているからではないでしょうか?
グループインタビューでは
・マスク生活になり、ファンデーションがマスクにつくのが嫌で使わなくなった。代わりに下地に(値段が)高いものを使い始めたら、肌への負担がかからないことに気づき、今も続けている(高校3年生)
・コロナ禍になって肌悩みに向き合うようになった(大学3年生)
・マスクを取ったらフェイスラインが見えるのでむくみ防止のドリンクを飲んでいる。シェーディングも強くするかも(高校3年生)
・コロナ禍前は濃いめリップが好きだったけど、マスクを外した時の印象の差を減らすためにコロナ禍はベージュ系にしていた。今後はグラデーションを取り入れつつ徐々に戻していこうと思う(大学2年生)
・友だちと会うようになるので、リップやシェーディングをまたやるようになるかもしれない(大学3年生)
という声が寄せられました。
Q:あなたは美容整形についてどのように考えていますか?
最後に美容整形についても聞いてみました。
「あなたは美容整形についてどのように考えていますか?」と質問してみました。
すると「美容整形をしたことがある(予定がある)・興味がある(45.0%)」、「美容整形はしない・興味はない(55.0%)」となり、整形に対する興味はくっきり分かれていることが明らかになりました。
美容情報の収集方法について
Q:あなたは普段美容に関する情報をどのように知りますか?
美容情報の収集方法について調べてみました。
「あなたは普段美容に関する情報をどのように知りますか?」と聞いてみました。
すると、スキンケアやメイクアップコスメ、ヘアケア、ボディケアいずれに関しても、「Instagram」「動画配信サービス」「TikTok」「口コミアプリ・サイト」「Twitter」がTOP5を占めるという結果に。
Z世代から人気のSNSはTOP5にランクインしていました。
Q:美容に関する情報の信頼度を見極める際にチェックしているポイントを教えてください
「美容に関する情報の信頼度を見極める際にチェックしているポイントを教えてください」と質問すると「良い評価・口コミ(65.8%)」「悪い評価・口コミ(50.0%)」「商品の使用感が分かる画像・動画(35.6%)」「ブランド・メーカー(31.4%)」「口コミ数(26.8%)」という結果に。
良い口コミはもちろんのこと、しっかり悪い口コミもチェックしていることがわかりました。
グループインタビューでは、
・Instagramの投稿は嘘っぽくて、光で誤魔化しているのではないかと思うことがある(高校3年生)
・動画配信サービスはPR投稿が多くて見なくなった。Twitterで一般の人の意見を見ている(高校3年生)
・インフルエンサーは信用していない。一般人の口コミを口コミアプリで見ている。悪い評価と良い評価の両方を見て、悪い評価が許容範囲内なら購入する(高校3年生)
・投稿は大体PRだと思っている。メイクを仕事にしている人の投稿を中心に、いろいろなSNS投稿を見て判断している(大学4年生)
・まず確認するのは悪い口コミ。良くない口コミを中心に見て、悪い評価があれば保留。店舗で見に行って良い商品だと判断できたら買う(大学3年生)
という意見がありました。
Q:美容に関する情報において、あなたはどのような発信者の情報を参考にしていますか?
「美容に関する情報において、あなたはどのような発信者の情報を参考にしていますか?」と聞いてみました。
すると、「説明が丁寧・わかりやすい(37.8%)」「美容の専門知識がある(37.6%)」「有名である(36.5%)」「自分と肌質や肌色が似ている(32.3%)」「写真や映像がリアル(加工感が無い・自然な明るさ)(27.5%)」が上位となりました。
グループインタビューでは、
・フォロワーが多い人の投稿は信用しているし、紹介している商品の容量が減っていると本当に使っているんだと思えて信用できる(高校2年生)
・話が面白くて、説明もわかりやすいインフルエンサーが好き(高校2年生)
・PR投稿はしませんと明言してくれているインフルエンサーは信用している(高校3年生)
・私の好きなインフルエンサーは説明が論理的だし、メイクを研究してきたことが伝わるので信用している(大学3年生)
・インフルエンサーたちの商品説明が似通っているとPRを疑う。PRだとしても良い商品だと思ったら店舗で確認して購入している(大学2年生)
という声がありました。
アンケート結果やインタビューの内容から、大前提として美容の知識&説明がわかりやすいかつ、フォロワーが多いインフルエンサー&有名人の情報は信用してチェックしている傾向が読み取れます。
また、PR投稿なのかどうかも他の情報をしっかりチェックして見極めていることなどが明らかになりました。
診断コンテンツについて
Q:診断系サービスについてあなたの利用状況を教えてください
Z世代の間で流行っている「診断コンテンツ」についてアンケートしてみました。
「診断系サービスについてあなたの利用状況を教えてください」と質問。
すると、パーソナルカラー診断・骨格診断・顔タイプ診断・肌診断の全てで「診断をしたことがある(プロの診断は受けていない)」と「したことはないが、いつかしてみたい」が7~8割を占めていることが明らかに。
そして、実際に「プロの診断を受けたことがある」人も2〜4割いることがわかりました。
Q:診断系サービスをどのように活用していますか?
「診断系サービスをどのように活用していますか?」と聞いてみました。
すると、「診断結果を参考にしつつ自分の好きなものを選んでいる」が52.9%と断トツで多いという結果に。
「必ず診断結果に沿って買い物をしている」という人は6.7%と一番少なかったです。
Q:あなたの思う診断系サービスの良さを教えてください
「あなたの思う診断系サービスの良さを教えてください」と聞いてみたところ、「垢抜けられる・自分をよりよく見せられる(55.6%)」「自分に似合う・似合わない理由が納得できる(49.8%)」「買い物をする際に選びやすくなる(49.8%)」がTOP3を占めました。
グループインタビューでも、
・もともと自分の好みと診断で似合うと言われていたものが一緒だった。自分が似合わないものの理由がわかったし、コスメを購入する際の選択肢が絞られて選びやすくなった(高校3年生)
・コスメアイテムに自分のパーソナルカラーに似合うと書いてあると試したくなる(高校3年生)
・自分で似合うものは自分で探したい。診断はそのためのサポート(大学3年生)
・店員さんに診断を参考に商品を勧められると『自分で(似合うかは)決めるから』と思う。自分で似合うものは研究しているので、型にはめすぎずに考えたい(大学2年生)
・自分の好きなものは変えたくない。好きなものを身につけているほうが(毎日を)楽しめる(高校3年生)
という声が集まりました。
コスメなどを選ぶときに診断通りに決めるのではなく、あくまでも参考にしている姿が見受けられました。
理想の自分について
Q:自己肯定感についてあなたにあてはまるものを教えてください(自分に自信がある・自分の存在には価値がある)
最後に「自己肯定感についてあなたにあてはまるものを教えてください」と聞いてみました。
「自分に自信がある」という質問では「あてはまる」が33.0%で「あてはまらない」と回答したのが67.0%という結果に。
自分に自信がないと感じている人はとても多くいることがわかりました。
「自分の存在には価値がある」という質問では「あてはまる」が46.8%で「あてはまらない」が53.2%となりました。
このことから、自分の存在に価値がないと感じている人の方がやや多いことが明らかになりました。
Q:自己肯定感についてあなたにあてはまるものを教えてください(自己肯定感が高いと思う・自己肯定感を高めたいと思う・自己肯定感を高めるためにしていることがある)
「自己肯定感が高いと思う」という質問では、「あてはまる」が32.6%、「あてはまらない」が67.5%となっていて、自己肯定感が低い人がとても多いという結果に。
そして「自己肯定感を高めたいと思う」という質問に対しては、「あてはまる」が77.7%で「あてはまらない」が22.2%となり、積極的な気持ちが感じ取れました。
しかし「自己肯定感を高めるためにしていることがある」という質問では「あてはまる」の39.0% に対して「あてはまらない」が61%となりました。
このことから、自己肯定感を高めたい気持ちはとてもあるが、実際に行動に移せている人は少ない傾向が読み取れました。
Q:あなたの見た目への意識と理想像についてあなたにあてはまるものを教えてください
「あなたの見た目への意識と理想像についてあなたにあてはまるものを教えてください」と質問しました。
結果、「特定の人はいないが、なんとなく理想の系統がある」が31.0%で一番多く、次いで「なりたい顔がある(20.4%)」「理想像はない(16.1%)」「全体の雰囲気として理想の人がいる(15.1%)」「理想の具体的なイメージはないが周囲にマイナスなイメージは持たれたくない(13.1%)」「パーツごとに理想の人がいる(4.4%)」となりました。
はっきりと特定の理想の人がいるというよりは、理想の雰囲気や好みの系統があるということがわかりました。
Q:あなたの理想の見た目に対してどの程度近づきたいと思っていますか?
「あなたの理想の見た目に対してどの程度近づきたいと思っていますか?」という質問では「理想の人に雰囲気などを近づけたい/似せたい」が52.4%で一番多く、次いで「理想ではあるが参考にする程度でよい(35.0%)」「理想の人にそっくりそのままなりたい(8.7%)」「理想はあるが近づきたいとは思わない(3.9%)」という結果に。
このことから、理想の人の雰囲気に近づけたい・参考にしたいと考えている人が約9割いることがわかりました。
Q:自分の理想に近づくためにやっていることを教えてください
「自分の理想に近づくためにやっていることを教えてください」と聞いてみると「スキンケア(66.4%)」「ダイエット・ボディメイク(57.9%)」「メイクの工夫(50.0%)」「ヘアアレンジの工夫(46.4%)」「ファッションを真似する・変える(36.9%)」がTOP5に入っています。
グループインタビューでも、
・理想の顔の女優はメイクも薄いため、メイクでは近づけない。それよりも顔痩せするために塩分を避けるなど、日々の生活から近づけていく。(高校3年生)
・憧れの顔に近づけると評判のカラコンを買ってみたが、自分には似合わなかったので使っていない(大学3年生)
・昔は憧れの人のスタイルブックなどを買って研究していたが、今は、自分は自分であって他人と比べるものではないと思い始めた(大学3年生)
などの声が集まりました。
メイクで近づけるというよりも、スキンケアやダイエット・ボディメイクなどでもっと根本的な部分から理想に近づこうと努力していることがわかりました。
メイクの目的に関しては
・自分のためにやっている。見た目の変化が楽しいし、思い返してみると見た目が良いほうが周りの反応もいいのではないかと思った(大学4年生)
・男女両方に『モテ』たい。モテというのは『仲良くなりたい』『良いね』と思われたい、ということ(大学3年生)
・メイクを知って、自分の顔の特徴を知り、受け入れることができて自分を好きになれた。自分に合っていると思えるメイクを研究して見つけたことによって、周りの目線を『気にしてもしょうがないや』と思えるようになった(大学3年生)
という回答がありました。
Q:あなたが見た目の理想としている相手はどんな人ですか?
最後に「あなたが見た目の理想としている相手はどんな人ですか?」と聞いてみました。
全体では「芸能人(53.1%)」、「動画配信者・インフルエンサー(46.6%)」、「友達(同性)(12.0%)」が上位に挙がっています。
高校生だけで見ると「動画配信者・インフルエンサー(57.4%)」が一番多くなっていています。
大学生・短大・専門学生では、「芸能人」が54.5%、「動画配信者・インフルエンサー」が35.7%と大きく差が生まれています。
脱マスクが進んでいく中でZ世代の美意識にも変化が見られました。
以上、Z世代の美容に関する意識調査をご紹介しました。
アンケート結果から、アフターコロナで脱マスクが進んでいることによって、マスクで隠れていた部分への美意識の高まりが見られました。
そして、コロナ禍で高まった美容意識はさらに現在も高まっていることが明らかに。
美容情報の収集方法については、SNSをよく使っていることが明らかになり、SNSネイティブなZ世代の特徴が顕著に現れていました。
口コミは良い点だけでなく、悪い点もしっかりチェックしてから購入していることがわかりました。
理想の自分については、特定の理想の人がいるわけではなく、理想の雰囲気や系統を目指している傾向があるようです。
これからもっと脱マスクが進んでいくのと同時に、美容に関する様々な意識の変化が表れていきそうですね。
【調査概要】
『Z世代の美容に関する意識調査』
①WEB調査
調査対象:15~24歳
調査期間:2023年4月
有効回収数:436名(高校生216名/大学生・短大・専門学校生220名)
調査主体:SHIBUYA109 lab.
②SHIBUYA109 lab.による定性調査
グループインタビュー
対象者条件: 高校生4名・大学生・短大・専門学校生4名 2G 合計8名
※その他過去定性調査をもとに考察